「腰痛は歩いて治す からだを動かしたくなる整形外科」2019/12/11 谷川 浩隆 93点 [♯339]

最近、NHKの健康番組などの多くのメディアで新たな腰痛治療法として脚光を浴びているのが整形外科医と精神科医、理学療法士らが連携して「認知行動療法」などの新しいアプローチで治療を行う手法。 

 

 

精神的ストレス、うつ状態、不安感などの心理社会的原因もからみ、整形外科医単独ではスパッと治せなかった腰痛の改善に大きな効果があるようです。 

 

 

本書の著者は整形外科医でありながら精神科、心療内科を学び、いち早く「心療整形外科」の重要性を提唱してきた第一人者

  

 

患者さんの心理面にも詳しい整形外科医だからこそ築ける「患者さんと医者の治療同盟」によって、ウォーキングを推奨し、慢性的な痛みに悩む多くの患者さんを救ってきました

 

現在はピンピンコロリ運動で有名な長野県の人気整形外科クリニックで、日々多くの患者さんと向き合っています。

 

 

「腰痛、肩こり、関節痛は、認知行動療法ほかで患者さんのこころの持ちようを切り替えれば、自分で治せるケースがたくさんあります」

  

 

痛みを軽くするには、こころを切り替え自己治癒力を高めるために、まずは少しでもウォーキングを始めることです」

 

 

からだは動かさないと痛くなるようにできています

 

腰痛、肩こり、関節痛は動かさないと治らない

 

今日から始められることが必ずあります」原因にこだわらない、未来を考え過ぎない、決めつけない、あせらない、諦めない

 

 

 

 

「アンチ・エイジングからアジャスト・エイジングへ。ピンピンコロリ運動は前向きな人生を送れるから素晴らしい」

などなど、著者の医者歴30年の経験と理論に裏打ちされた、腰、肩、ヒザなど運動器の痛みを解決する、刺激的でいて優しい、具体的方策と心理的アドバイスが満載された一冊です!  

 

 

 

 

こんなあなたにオススメです

 

・長年腰痛に苦しんでいる

・整形外科医、整骨院など通院しても治らない

・腰痛の治療法に疑問を感じている

 

 

オススメ、共感を得たフレーズ

 

序章  慢性の腰痛には「ストレス」や「不安」が関与する

 

ウォーキングだけで腰痛がなくなった!

心療整形外科で腰痛、肩こり、関節痛が治る 

 

整形外科では治らない腰痛、肩こり、関節痛

 

こころにうまくアプローチすると自己治癒力が生まれる  

 

 

 

 

 

第1章 心療整形外科で腰痛、肩こり、関節痛を治す  

 

・脊柱管狭窄症でも「歩かなくてはダメなんです」 …歩いてみたら絶望から抜け出せた

心療内科を学んだ整形外科医だからできたこと

 

・整形外科は運動器科、運動器痛は「動かして治す」 …血行が良くなる 

 

 

 

 

動かせば、からだとこころの悪循環は断てる …こころに対する治療が有効

 

・腰痛に効く「認知行動療法」/抗うつ薬、認知行動療法を試さないのはもったいない

  

 

  

 

第2章 自律神経がわかれば痛みは減る  

 

肩こりをすぐに治す手段がないことがわかったらよくなった

 

秘めた「怒り」の感情が痛みの原因に

 

・自律神経が「こり」のカギ …自律神経はこころとからだをつなぐネットワーク

 

・「異物」との間に生じるストレスと、うまく折り合う …自分以外の「他の人」はすべて異物

 

・破局的思考は痛みを悪化させる …一歩引いたところから俯瞰して自分をみつめてみる

 

 

 

 

 

第3章 マインドフルネス・ウォーキングのすすめ  

 

腰痛でしてはいけないことは「してはいけないことを考えること」  …まずは、無心になって体を動かすこと

 

・問題は棚上げする

 

からだは動かさないと痛くなるようにできている

 

マインドフルネスで「今だけ」を感じる …痛みへの不安、痛みの原因を考えない

 

 

 

 

からだは、そう簡単にこわれない

・マインドフルネス・ウォーキングのすすめ …ジムで黙々とトレーニングするより、川べりや公園で景色をみながら歩く

  

 

・肩こりもマインドフルネスで動かす

 

・肩こりの原因ストレートネックも自分で治せる

・ヒザ痛にもマインドフルネスは有効 

 

 

 

第4章 「病名」に惑わされるな  

 

・所見と病名は違うもの

病名は保険診療のためにある

 

・病名に人生を支配されるのはもったいない

 

 

第5章 「良医」にかかるには

・医者はなぜ腰痛の原因を教えてくれないのか

・医者が「炎症」「血流」を持ち出す理由

・「手術は成功しました」と言う医者はあり得ない

 

手術の結果を判断するのは患者さん …痛みは自分にしか測れない

 

第6章 決めつけると治らない

 

・「年のせい」「一生治らない」と決めつけない

痛み止めの薬は一時的に痛みを止めるだけ

第7章 医者との幸せな関係をどう築くか

 

 

この本の評価

 

  ■内容     :5.0

  ■読みやすさ  :4.5

  ■実践しやすさ :5.0

  ■健康リテラシー:4.5

  ■総合     :4.5

 

 

 

 

今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!


 

著者

谷川 浩隆 たにかわひろたか

医学博士、整形外科専門医。1962年長野県生まれ。松本深志高校を経て信州大学医学部を首席卒業。信州大学医学部附属病院、癌研病院勤務後、1998年から3年間、整形外科の傍ら精神科の臨床に従事。その後、心身医学的な方法論をとりいれた「心療整形外科」を学会や論文で提唱。安曇総合病院副院長、信州大学医学部臨床教授を歴任。2013年、長野県松本市に谷川整形外科クリニックを開設。日本心療内科学会評議員、日本リハビリテーション医学会指導医、日本スポーツ協会認定スポーツドクター。著書に本邦初の心療整形外科の一般書『腰痛をこころで治す』(PHPサイエンス・ワールド新書)がある。

 

 

 

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