がん患者の多くが感染症で亡くなっている。
歩いて入院した人が、退院時にはなぜか歩けなくなっている。
入院患者の3割は栄養不良――。
まさに「病院の中の骸骨」とも言うべき高度栄養障害の患者がたくさんいる。
こうした実態の背景には、栄養管理を軽視してきた、日本の病院の驚くべき「常識」があった。
人生最後のときまで食べたいものを食べ、がんを抱えてでも、本来の寿命まで元気に生き抜くことはできる。
超高齢社会において、医療はどう変わらなければならないのか。
チームによる栄養管理体制を日本に築いた医師による、医療改革を説く一冊です!
こんなあなたにオススメです
・がん告知をされた
・がん治療で迷っている
・家族、友人ががんで入通院している
オススメ、共感を得たフレーズ
序章 病院で「栄養障害」がつくられる
・がんで入院しても、がんで死ぬ人はたった2割!
8割は免疫機能の低下による感染症
・日本では栄養管理は医療とみなされてこなかった
第一章 がんと栄養をめぐる誤解
・術前術後の栄養が回復のカギ
第二章 症状や病気がちがえば栄養管理も異なる
・院内感染が撲滅できないのは、栄養障害よる患者の免疫機能の低下
・摂食・嚥下障害… 最終目標は口からたべること
第三章 老いと栄養
・BMI18.5を切ると急激に死亡率が上がる… 世界共通
第四章 栄養についてもっと知る
・本来の生体機能を損なわない
・今を生きることを目標に
・患者・家族がともに納得して生ききれるように
終章 食べて治す
この本の評価
■内容 :5.0
■読みやすさ :4.5
■実践しやすさ :4.5
■健康リテラシー:4.5
■総合 :4.5
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
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著者
東口髙志(ひがしぐちたかし)
1957年生まれ。1981年三重大学医学部卒業、三重大学医学部第一外科入局。1987年三重大学大学院医学研究科修了。1990年米国オハイオ州シンシナティ大学外科学講座リサーチフェロー。三重大学医学部第一外科講師、鈴鹿中央総合病院外科医長、尾鷲総合病院外科・手術室部長、同院副院長などを経て、2003年より藤田保健衛生大学医学部外科・緩和医療学講座教授。日本静脈経腸栄養学会理事長。日本緩和医療学会理事。
1998年日本初の全科型栄養サポートチーム(NST)を設立。現在、全国約2000の医療施設でNSTが稼働している。
編著に『実践! 臨床栄養』(医学書院)、『NSTが病院を変えた! 』(医学芸術社)などがある。
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