手洗いやうがいで、なぜ心が浄化するのか?
2019年の作品ですが、コロナ禍において心身の不調を抱える人が激増するなか、本書がベースにしている身体心理学(健康心理学)は注目が集まる分野になります。
著者は、そのトップランナー。
2017年秋から2018年春にかけて放送された「NHKスペシャル 人体:神秘の巨大ネットワーク」で、腎臓が寿命を決める、脂肪と筋肉が寿命を守るなど、身体が秘めている力がドラマチックに示されました。
腸・皮膚・筋肉に特化して、身体が持つすごい治癒力を科学的知見から明らかにする一冊です!
そもそも、生きづらさ感じたり、うつになったりするのは、脳の暴走による。
それを打破するのに有効なのが皮膚感覚だといいます。
また、感情をつくる筋肉や生命に関わる腸の判断力などなど、無意識に営まれている不調を治す力が明かされる。
さらに、自分でできる効果的な健康法も紹介しています。
こんなあなたにオススメです
・長年体調が思わしくない
・コロナの情報は、テレビ・新聞がほとんど
・コロナ禍で運動不足、メンタルが弱くなった
オススメ、共感を得たフレーズ
はじめに ― 脳が心身の不調をつくる!?
・いま、日本人の心の問題は加速度的に深刻化しています
第1章 身体の声に耳を傾ける
・人体のセロトニンの95%は腸がつくりだしている
・きちんと「空腹感」を感じることが大切
第2章 腸から健康になる
・お腹は感情と直結 … 腸は第二の脳
第3章 皮膚から癒す
・皮膚のシミは筋肉を鍛えると消える
・マッサージでからだに望ましい効果が
第4章 筋肉からの発信
・人間は「動きながら考える」
・笑顔はポジティブな情緒性のある心をつくり、円満な結婚生活や人間関係にも波及する
・全身運動は腸内細菌を豊かにする
第5章 健康心理学がすすめる健康法
・口呼吸は心身にダメージ
この本の評価
■内容 :4.5
■読みやすさ :4.0
■実践しやすさ :4.5
■健康リテラシー:4.5
■総合 :4.5
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
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著者
山口 創(やまぐち・はじめ)
1967年、静岡県に生まれる。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程を修了。専攻は、健康心理学、身体心理学。桜美林大学リベラルアーツ学群教授。臨床発達心理士。
著書には『人は皮膚から癒される』『手の治癒力』(以上、草思社)、『皮膚感覚の不思議』(講談社
ブルーバックス)、『皮膚は「心」を持っていた! 』(青春新書インテリジェンス)、『子育てに効く
マインドフルネス』(光文社新書)などがある。
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