すべての患者の笑顔を取り戻す「医学革命」のバイブルとなる書の紹介です。
「がん」はもう怖くない時代に――。
超高速で進化するゲノム医療と免疫療法の最前線から、これまで治療できなかったがんを克服する具体的スキームをわかりやすく解説されています。
こんなあなたにオススメです
・がんの治療をしている
・家族ががんを患っている
・友人、知人ががん宣告をうけた
オススメ、共感を得たフレーズ
まえがき
プロローグ――「遺伝」と「遺伝子」はどう違う?
第一章「プレシジョン医療」時代の幕開け
・進化したオーダーメイド医療
自分自身の遺伝子(ゲノム)を調べて自分に合った治療を受ける… プレシジョン医療
・21世紀に入り、時間は50万分の一、コストは100万分の一に… 遺伝子解析
・酒とタバコに遺伝的な要因が加わると?
アルコール代謝酵素に対する遺伝子タイプ… 「お酒を飲んで赤くなる人」は要注意
・遺伝子異常の数は、がんによってどう違う?
・国(エリアや民族)による遺伝子異常の違い
がんの種類や個々の患者さんによって遺伝子異常には大きな違いがあることが遺伝子解析によって解明されてきている
第二章 ゲノム解析が進んだ恩恵
・血液型も耳垢のタイプも遺伝子で決まっている
耳垢で日本人に多いのはドライタイプで7~8割、ヨーロッパやアフリカ系の民族はほとんどウェットタイプ
・原因不明の副作用も「謎」ではない時代に
・社会で活用されている「遺伝子診断」
①容疑者の特定… 法医学的分野
②遺体の身元確認… DNA鑑定
③出生前診断...
新型出生前診断(2013年~)で母体血のみで可能となったため検査が急増
染色体異常となる頻度(母親年齢):
20歳 500分の1、30歳 400分の1、40歳 60~70分の1、49歳 8分の1
⇒母親だけではなく、父親も年齢を増すごとにDNA異常の発生率が高くなりますので、可能な範囲で早めの出産をオススメします
・効かないホルモン治療薬を飲んでいる?
⇒臨床現場では、忙殺される日々のため必要な検査がなされていないのが実態… 残念ですが事実ですね
・厚労省の残念な体質
⇒遺伝子検査の体制整備をしないのは、日本で整備されては困る事情があるのでしょうか… これも残念です
・糖尿病予防にも「遺伝子」を利用する時代に
第三章「リキッドバイオプシー」の可能性
・たったこれだけの血液でがんがわかる
・身体にかかる負担が圧倒的に少ない
・手術可能な段階での早期がんの発見
・再発の診断も超早期に、薬剤を選ぶ目安にも
第四章 免疫療法の新たな時代へ
・「エビデンスがない」を鵜呑みにするな
⇒免疫療法に限らず、古い体質・概念・知識で判断する日本の医療の現状…
欧米に追い付けない根本原因を解決することが大切なんですが…
・「副作用」にまつわる誤解
・がん治療の進歩を阻むもの
主治医に「セカンドオピニオンを受けたいのですが、… 」と相談すると、表情が一変して不機嫌になるケースが多い
特に免疫療法がからんでくると、「私はそんな治療法は認めていません。もうここには来なくていい。」と言い放つ医師もいる
⇒これまた残念ですが、日本の現状…
・がん組織にがんを殺すリンパ球が
第五章 私とがんとの闘い
・骨折と『白い巨塔』
・外科医から「遺伝子」の基礎研究者へ
・FBIからのスカウト
・母の死
・可能性に賭ける医療を
日本は世界で広がろうとしている免疫療法に目が向いていないことを痛感
「より進化した標準治療」を目指す姿勢が大切
⇒著者のような医師が日本にもっと増えることを強く望みます!
エピローグ AI医療の可能性
・「AIホスピタル」時代の到来
・画像診断・病理診断のサポート
・一刻を争う病気のモニタリングシステム
・「AIホスピタル」で実現する人に優しい医療
この本の評価
■内容 :4.5
■読みやすさ :4.5
■実践しやすさ :4.0
■健康リテラシー:4.0
■総合 :4.5
「これまで治療できなかったがんを克服できるゲノム、免疫、AI―医療最前線リポート」
「日本最強のドクターが実現するすべての患者の笑顔を取り戻す驚異の革命」
”医学革命、治療革命”が日本で普及するには時間がかかりそうですが、著者である中村医師を微力ながら応援していきます!
本書をご家族、友人の皆さんに拡散していただけると嬉しいです!!
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
著者
中村 祐輔
医学博士。東京大学名誉教授。シカゴ大学名誉教授。1952年、大阪府に生まれる。77年、大阪大学医学部卒。同年、大阪大学医学部付属病院(第2外科)に。81年、大阪大学医学部附属分子遺伝学教室研究生。
84年、米国ユタ大学ハワード・ヒューズ医学研究所研究員、87年、米国ユタ大学人類遺伝学教室助教授。89年、(財)癌研究会癌研究所生化学部部長。91年に大腸癌抑制遺伝子APCを発見する。94年、東京大学医科学研究所分子病態研究施設教授。95年、東京大学医科学研究所ヒトゲノム解析センター長。2005年、理化学研究所ゲノム医科学研究センター長を併任。11年、内閣官房参与・内閣官房医療イノベーション推進室長を併任。12年、シカゴ大学医学部教授。
2016年より、がん研究会がんプレシジョン医療研究センターに参画、現在はシカゴより帰国し、所長を務める。18年、内閣府戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)プログラムディレクターに就任した。
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