日本人はタンパク質が足りません。日本人女性は鉄が足りません。
「糖質を減らしてタンパク質と鉄を摂れば、心と体は軽くなる」精神科医である著者の食事術とサプリ習慣のメソッド本の紹介です。
毎日の食事では何よりタンパク質と鉄が重要。そして糖質減。
「薬に頼らず、うつを振り払う」誰でも実践できる栄養療法メソッド。
こんなあなたにオススメです
・なんとなく不調を感じる
・やる気がでない、イライラする
・慢性疾患で薬物治療中の方
・ストレスでドカ食いしてしまう
オススメ、共感を得たフレーズ
はじめに
・精神科医は「現代社会のストレス」や「心を落ち着かせる方法」などに言及することはあっても、「タンパク質と鉄分が大事」「糖質は控える」と栄養のことから話を始めるような医者は珍しい
⇒著者のような医師が増えることを切望しています! 医学部、医学教育では、栄養学は学ぶことはないので、詳しい医師が少ないのも事実なのでしょう。
・寛解ではなく完治を目指す治療として、精神科治療に栄養療法を取り入れています
第1章 うつ消しごはん――肉をたくさん食べなさい
・タンパク質は生命活動の“第一人者”
・動物性のタンパク質が効率的
・女性のうつ・パニックは「鉄不足」が原因
・日本人女性の鉄不足の現状…
原因は食生活で農作物から摂れる鉄分が不足
・鶏肉は消化がいい
・ラム肉や馬肉、ジビエにもタンパク質が豊富…
自然環境で育った野生動物の肉は、食用の肉に比べても栄養価が高い
第2章 うつ消しごはん――明るい食事の習慣術
質的な栄養失調から抜け出す方法
・卵は完全栄養食、毎日2~5個食べよう
・アサリ、シジミ等の貝類も大切
第3章 うつ消しごはん――糖質と悪い脂質を減らす
・精製糖質(白米、小麦粉、砂糖)はインスリンを分泌させるので避ける
・砂糖は特に「減らす」食べ物… できれば止めるべき
・精製糖質の過剰摂取はがん、うつを引き起こす
狂った脂肪は即やめなさい
・トランス脂肪酸(マーガリン、ショートニング)はNG
・サラダ油もできるだけ減らす
⇒砂糖同様、止めるべきですね
・コンビニ野菜の栄養はわずか
・野菜ジュース、果物ジュース、スポーツドリンクはNG
第4章 メガビタミン療法のすすめ――ATPブーストセットがあなたを救う
完治への道
・【症例】「高タンパク/低糖質食+鉄」でうつ病は完治する
・【症例】「職場の人間関係で体調が悪い」と訴える人は、実は栄養状態が悪い
・【症例】本を読んで受診した貧血+うつ病女性、1年弱でほぼ完治
・【症例】中年の単身男性で糖質ばかり摂取
この本の評価
■内容 :4.5
■読みやすさ :4.5
■実践しやすさ :4.0
■健康リテラシー:4.0
■総合 :4.5
精神科医で栄養学に精通した先生は少ないのが現状です。
しかし心身の不調は、まずは日々の食事・栄養に原因がある――というのが藤川徳美先生のスタンスです。
タンパク質、鉄の不足、あるいは糖質過多が「だるい、重い、しんどい」につながっている可能性が高いのです。
本書は、簡単にできる栄養療法メソッドを詳しく明らかにしています。
本書最後に、”医学部では「先進国では栄養失調は存在しない。慢性疾患の原因は不明である」すなわち「治す方法はない、したがって対症療法のみ行う」ということしか教えていないから” と明言している著者に強い感銘を受けました。
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
著者
藤川徳美
1960年、広島県生まれ。医学博士。1984年、広島大学医学部卒業。広島大学医学部附属病院精神神経科、県立広島病院精神神経科、国立病院機構賀茂精神医療センターなどに勤務。
うつ病の薬理・画像研究や、MRIを用いた老年期うつ病研究を行い、老年発症のうつ病には微小脳梗塞が多いことを世界に先駆けて発見する。
2008年に「ふじかわ心療内科クリニック」(広島県廿日市市)を開院。気分障害、不安障害、睡眠障害、ストレス性疾患、認知症に対して多面的な治療法を採用しながら治療にあたっている。
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