コロナ禍という困難な状況下にある今だからこそ、体の健康だけでなく、メンタルヘルス維持のためにも、できる範囲で「体を動かすこと」が重要なのだと痛感させてくれる一冊です!
「体を動かすこと」は、私たちの不安や孤独感を消し去り、喜びと希望を与えてくれる。
心理学から神経科学、人類学まで最新知見を結集し、その奇跡の力を解き明かす。
運動の効用は、健康増進やダイエットにとどまらない。
やりとげる力、他者との絆、困難に立ち向かう勇気。
人生を充実させるすべてが、体を動かすことで手に入る。
本書は、人類誕生から受け継がれてきた「運動と幸福」のメカニズムを解き明かす知的エンターテイメントにして、最高の人生をおくる究極の実用書です!
【日本語版読者への筆者からのメッセージ】
いまは大変な時期ですが、ダンスやヨガやキックボクシングなど、毎日の運動のおかげで、私は希望をもって過ごしています。
体を動かしていると、私はいきいきとした気分になって、自分よりも大きな存在とのつながりを感じます。
みなさんもぜひ、体を動かす喜びを見つけてください。
みんなで一緒に乗り越えよう ―― 体を動かせば、そんな思いが湧いてきます。 (ケリー・マクゴニガル)
【運動について明らかになった科学的事実の一例】
◎脳内化学物質の活性化で「うつ病」「不安症」「孤独」を防ぐ
◎「希望の分子」ホルモンが、脳のストレス耐性を高める
◎幸福ホルモン「エンドルフィン」の効果で、人との絆が深まる
こんなあなたにオススメです
・コロナ禍でメンタル不全が続いている
・体調が思わしくない
・運動ぎらい
オススメ、共感を得たフレーズ
第1章 持久力が高揚感をもたらす
・毎日の平均歩数が「5649歩」を切ると、不安や落ち込みが増大する
典型的な米国人の平均歩数は、4,774歩、世界の平均は4,961歩
⇒最高は香港で6,880歩、日本6,010歩、英国5,444歩 … 平均寿命にも歩数は貢献していますね
ただ、2万歩以上の歩き過ぎも良くないので、毎日6,000歩~10,000歩ぐらいが 適切ですね
第2章 夢中になる
・持久系アスリートには、元依存症患者が多い
・「うつ病の治療法」としての運動
・運動嫌いでも「週3回×6週間」の継続で「運動依存症」になる … 時間が必要でない麻薬中毒との違い
第3章 集団的な喜び
・体は「同調」するようにできている
・「単純動作の繰り返し」で喜びが増す
第4章 音楽に身をまかせる
・ 音楽の「強壮剤」効果
時代や文化を問わず、音楽は労働のつらさを軽減し、人びとにやりがいをもたらすために利用されてきた
・「パワーソング」で底力を引き出す
⇒一流アスリートで多いですね
第5章 困難を乗り越える
・「希望」が脳に与える影響
第6章 いまを大切に生きる
・ グリーン・エクササイズ(自然の中で行う運動【心理学】)の効果
人間の脳は自然と触れ合うことで認知能力がのびる
・屋外の活動がもたらす精神面の効用は、はかりしれないものがある
第7章 ともに耐え抜く
・耐久レースは、ひとりではゴールできない
・極限状況で「人に頼ってもいい」と気づく
この本の評価
■内容 :5.0
■読みやすさ :4.5
■実践しやすさ :5.0
■健康リテラシー:5.0
■総合 :4.5
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
著者
ケリー・マクゴニガル
スタンフォード大学の心理学者。ボストン大学で心理学、マスコミュニケーションを学び、スタンフォード大学で博士号(健康心理学)を取得。心理学、神経科学、医学の最新の知見を用いて、人びとの心身の健康や幸福、成功、人間関係の向上に役立つ実践的な戦略を提供する「サイエンス・ヘルプ」のリーダーとして、世界的に注目を集める。
メディアでも広く取り上げられ、『フォーブス』の「人びとを最もインスパイアする女性20人」に選ばれている。TEDプレゼンテーション「ストレスと友達になる方法」は2200万回超の再生回数を記録。著書に、28カ国で刊行され日本でも累計80万部のベストセラーとなった『スタンフォードの自分を変える教室』『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』(ともに大和書房)などがある。大学での講義や国内外での講演活動のほか、心身相関を重んじる立場から、ダンス、ヨガ、グループエクササイズの指導を長年行っている。
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