日本では4人に1人が不眠症といわれ、睡眠薬の消費量は世界一
欧米の製薬会社にとって、日本は一番の”在庫処分国”になっている
副作用が少ないとされているが実際には依存性があり、飲みはじめるとやめるのは難しい。
手軽に処方されるにしてはあまりにも怖いクスリについて、睡眠薬の依存から脱するためにはどうしたらいいのかを、著者である内海医師がわかりやすく解説する一冊です。
悩みがあれば眠れないのは当然なのにすぐ処方され、眠りが浅くなる高齢者への処方はごく一般的。成人だけでなく、発達障害者の子供に対しても処方されるようになった。
「ゲートウェイ・ドラッグ」と言われ、睡眠薬をきっかけに、うつ病に発展していくことは一部では知られている事実である。認知症のリスクが、飲まない人に比べて高まるともいわれている。
どのような危険があるのか。
市販の「睡眠改善薬」と処方される「睡眠導入剤」の違い、日本人と睡眠、製薬会社と薬の歴史、薬を飲まない・減らすようにするにはどうしたらいいのかが理解できる良書です!
こんなあなたにオススメです
・睡眠薬を飲むことがある
・睡眠薬を常用している家族がいる
・睡眠薬の副作用は少ないと思っている
オススメ、共感を得たフレーズ
第1章 睡眠薬は不幸の入り口
・睡眠薬の真実
睡眠薬には、不眠を治す力はなく、ただ脳を強制的に麻酔しているだけ!
睡眠薬がつくる睡眠では、真の睡眠効果が得られない
・軽い不眠からオーバードーズ(薬をまとめて飲む)、自殺未遂へ
・定義を変えて病気をつくり、利益を増やすのは医者と製薬会社の常套手段
・不審死の裏に睡眠薬あり
・内閣府の「睡眠キャンペーン」で逆に増えた自殺
2010年から自殺対策の一環として中高年男性をターゲットに始めた
・ストレスチェックの義務化は新たなカモ探し
第2章 つくられた眠りの正体
・睡眠薬の眠りは、ノックアウト型
睡眠薬での眠りは、つくられた眠りなので熟睡できていないため、疲れはとれない
第3章 睡眠薬の正体
・睡眠薬は向精神薬の一種
イメージ緩和のために「導入剤」と呼ぶ
・ある報告書では、医院経営のメリットとして「常用量依存を起こすことにより、患者が受診を怠らないようになる」と挙げているように、薬漬けにして利益を得ることは当たり前のことになった。
・睡眠薬は、眠れなくなるクスリ
依存性があるため、睡眠薬がないと眠れなくなる
・飲めば飲むほど日常の不安が増す
睡眠薬を飲むのは脳細胞を殺す行為
認知症のような症状が出やすくなる… 認知症の発症リスクが3.5倍
第4章 歴史は繰り返される―睡眠薬の歴史
・精神医学界と製薬業界の思惑とは
現代の精神医学は、「病気」をつくれば儲かるということを前提にしている
この本の評価
■内容 :5.0
■読みやすさ :4.5
■実践しやすさ :4.5
■健康リテラシー:5.0
■総合 :4.5
今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!
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著者
内海 聡
1974年、兵庫県生まれ。筑波大学医学専門学群卒業後、東京女子医科大学附属東洋医学研究所研究員、東京警察病院消化器内科、牛久愛和総合病院内科・漢方科勤務を経て、牛久東洋医学クリニックを開業。現在、断薬を主軸としたTokyo DD Clinic院長、NPO法人薬害研究センター理事長をつとめる。
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