今日は、著者が世界最先端の研究を続ける企業や博士に会うという生命科学の可能性を探る旅に出て、テクノロジーによる医療の最前線を一冊にまとめたものです。
「不老超寿」とは、アンチエイジングを越えたハイパーエイジングの時代のはじまり。手軽な最先端技術が、「100歳で元気」を実現する。
がんじがらめの日本の医療業界を飛び出し、世界中の医療機関と研究機関をまわり、著者は数百万円の最先端の検査を受けて、その中から、日本からでも検体を送ることが可能な「最新三つ星最先端医療検査」が掲載されています。
こんなあなたにおすすめです
・健康な心身で100歳を迎えたい
・予防医学を超えた「予測医学」を学びたい
気になったフレーズ
・日本の医療は情報鎖国状態
米国で認可取り消しになった1本60万円の某抗がん剤が、日本では当たり前のように使われている
・僕は年間渡航回数があまりに多く、国際線搭乗による飛行の際の放射線被ばくにより、酸化つまり老化が進んでいることがわかった
これは、パイロット、CAが短命であることにもつながります
・日本人には必須「有害重金属検査」
・日本における遺伝子解析の最大のハードルは、厚生労働省と医薬品医療機器総合機構による「薬事法」の壁
1990年代以降のパソコンとインターネットの普及、2010年代のスマートフォンの登場と普及、そして今はAI駆使の時代に突入してます。
「いま、人類は大きな進化の時に差しかかっているのではないか。テクノロジーの進化により、デジタル技術がいよいよ生命科学に本格的に融合し、そのため150歳まで生きられるのではないか」と予測するのも自然な流れなのでしょう。
テクノロジーの進化、最先端医療などにより、私たちの心身の健康、生命のあり方をあらためて考えさせられる良書です。
ただ、最先端医療導入の最大の障壁が、強力な既得権のはびこる日本の医療業界そのものであることを痛切に論じていることが印象的でした。
著者は、医療従事者ではありませんが、長年のかなりの健康マニア、かつ医師・医療関係者との広いネットワークがベースにありますので、先端医療の説明も実体験に基づくものであり、たいへん説得力があります。
著者
高城 剛
1964年東京都葛飾区柴又生まれ。日本大学芸術学部在学中に、「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、メディアを超えて横断的に活動。総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。2008年より、拠点を欧州へ移し活動。現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、創造産業全般にわたって活躍。
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