医者にヨボヨボにされない47の心得 2024/10/18 和田 秀樹 90点 [♯421]

団塊世代も全員75歳以上になり、日本は65歳以上が三人に一人の社会です。

   

 

残りの人生を楽しんで生きる高齢者が一人でも多くなってほしい、という思いで書かれたのが本書です。 

 

 

 

「私は長年の高齢者医学の経験から、ヨボヨボにならないということをテーマに、生き方、医者のかかり方を提言する本をつくろうと考えました。   

 

 

死ぬ、生きるより、ヨボヨボならないことを大切する人にはお役に立てると信じています」 

 

年齢が上がると病気になることが多くなります。 

  

 

とともに年齢を感じるようになったら、「健康願望」「長生き願望」「寝たきりへの恐怖」などから医療にかかる割合が高くなるでしょう。

  

 

 

それが残念なことに、ヨボヨボへの入り口になります。
  

 

 

薬ひとつとっても、そうです。  

 

 

 

 

 

 

健康診断で血圧やコレステロールが基準値を超えているから、そろそろ薬をと医者から言われます。

  

 

そして、健診を受けるたび飲む薬が増えていき、5種類以上になると転倒などの割合が一気に上がります
 

  

 

一方本書には、以前、高齢者が長期入院している病院で薬を減らしたら、みなどんどん歩き回れるようになった事例も紹介しています。 

 

ヨボヨボにならないためのひとつの大きなポイントは、医者との賢いつきあい方にあります。

 

 

 

 

著者が、30年以上にわたる高齢者医療の経験とさまざまなデータから、著者ならではの「心得」が47にまとめられています。
 

 

そこには、体だけでなく心や脳が生き生き若返る生き方のアドバイスもあります。

 

 

本書は、高齢者のため、そしてその家族のための新常識なのです。
 

  

 

 

こんなあなたにオススメです

 

医者の言うことに、素直に従う

毎年、健康診断をまじめに受けている 

高血圧にならないように、塩分を控えている

 

 

 

オススメ、共感を得たフレーズ

第1章 医者の言うことをまじめに聞く人ほどヨボヨボになる

医者にヨボヨボにされやすいのはこんな人

 

毎年、健康診断をまじめに受けている 

   

 

 

□検査データが基準値になれば病気を予防できると思っている
 

□コレステロール値を上げないように、食事に気をつけている
 

高血圧にならないように、塩分を控えている
  

 

□血糖値に気を使い、糖質を控えたり、糖質オフの食品を選んだりするようにしている
  

 

□肥満にならないように、食事制限をしている
 

70歳をすぎたら、なおさらがん検診を受けたい 

  

 

 

医者の言うことに、素直に従うほうだ
 

風邪などの軽い不調でも、医者にかかっている
  

 

 

薬を5種類以上飲んでいる

 

 

 

該当する項目が多ければ多いほど、医療とよくかかわっている人です。

   

 

しかし、こうした優等生患者ほど、医者にヨボヨボにされてしまう可能性が高い 

 

 

 

・健康診断で異常値と判定されても、慌てる必要なし

 基準値に医学的な根拠はない

・健診は日本だけの不思議な慣習

 

 

元気な百寿者ほど血圧が高かった

 

 

・85歳を過ぎるとほぼ全員に何らかのがんがある

 高齢者のがんは進行が遅いので、放っといても10年くらいは生きられることが多い

 

 

 

 

第2章 高齢者はなぜ、薬でヨボヨボになるのか

薬を5種類以上飲むと、転倒リスクが一気に高まる

 「年のせい」と思っていたら、実は薬のせいかも

 

 

 

・「年をとれば薬の数が増える」は、当たり前ではない

 最悪なのは副作用の症状を薬で治そうとすること

 

 

 

第3章 すぐに逃げるべき医者、協力し合える医者

 

・治療のメリット・デメリットを相談する医者を見極める

・医療に賢くかかり、薬漬けのしくみから逃れる

 

 

 

 

 

 

 

 

第4章 元気な100歳がふだんからしている「足し算」

・ヨボヨボ予防は、医者より楽しい趣味仲間

 人とのつながりや楽しい活動が、一番の薬

・栄養、免疫、心のための三つの「足し算」を実践

 

 

 

第5章 老いと闘うよりやりたいことをやる生き方

・75歳までは認知症より「老人性うつ」に注意を

・「老人性うつ」を治すには、高齢者をよく知る医者を探す

一人暮らしの高齢者ほど認知症が進まない

 

「やりたいこと」を生活の中心に据える 

 

  

 

 

この本の評価

 

  ■内容     :4.5

  ■読みやすさ  :4.5

  ■実践しやすさ :4.5

  ■健康リテラシー:4.5

  ■総合     :4.5

 

 

 

 

今日も、最後までお読みいただきありがとうございました!

 

著者

和田 秀樹

1960年大阪府生まれ。東京大学医学部卒。東京大学医学部付属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校国際フェローを経て、現在は精神科医。

国際医療福祉大学教授。ヒデキ・ワダ・インスティテュート代表。一橋大学国際公共政策大学院特任教授。川崎幸病院精神科顧問。

 

 

 

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