誰しもが突然遭遇する可能性のある社会問題を、様々な事例を盛り込みながら、
介護をする家族の視点から離職しないための情報収集や態勢づくり、人間関係の築き方など、心の持ちようなどにも触れ、
介護をしながらこれまでの生活をできるだけ手放さない方法を語る一冊です。
働き盛りの40代50代が、親や兄弟の介護によって仕事を辞めてしまう現象「介護離職」。
一度離職をしてしまうと、その後収入が10分の1くらいになったり、社会復帰ができなくなる人も多い。
最近では、「介護男子」も増えており、特に未婚の男性と母親が共倒れとなるケースが目立っています。
こんなあなたにオススメです。
・介護を長く続けているかた
・まもなく介護を覚悟しているかた
・介護で離職しようか迷っている
オススメ、共感を得たフレーズ
・75歳以上の32.4%にあたる529万人が、なんらかの介護が必要な状態で、今後ますます増える(2016年1月厚労省)
・介護者の不幸は選択肢が見えなくなること
・介護が始まると、どうしても親を優先に考えがちですが、自分の人生を最優先で考えて構わない
・介護者が笑うと、要介護者も一緒に笑います
・多くの人が前もって、準備をしているわけでもなく、心構えのないままま介護に翻弄されて振り回される日々
・介護者仲間をつくることもぜひやって欲しい
・介護者は誰からもなにからも守ってもらえません
・定期的にストレスを発散しましょう
・介護は情報戦、。情報という「道具」を使いこなす
・介護は気力、体力、時間、そしてお金がかかる
目次
序に代えて 今、介護離職が止まらない!
第1章 私はこうして介護離職をしてしまった!
第2章 介護離職が生み出すゆがみと厳しい現実
第3章 介護離職をしない知恵と工夫があります
第4章 働く介護者は4つの環境に囲まれている
第5章 介護離職ゼロを実現するための働く環境づくり
第6章 介護はあなたの人生の「新しいイベント」なのです
特別付録 いざというときに役立つ「介護の初動マニュアル」
おわりに あなたの経験が誰かのためになる
この本の評価
■内容 :5.0
■読みやすさ :4.5
■実践しやすさ:4.0
■コスパ :5.0
■総合 :4.5
親子共倒れ、人材消失を防ぐ知恵とスキル。
仕事と介護を両立している「働く介護者」の事例が本書にまとまっています。
育児と違い、周囲に話しにくい介護は、その後の生活に情報格差が大きく左右してしまいます。
介護は無知のリスクが極めて高いので、介護者仲間をつくること、情報戦の介護では情報という「道具」を使いこなす
ことの重要性について理解を深めることができる良書です。
今日も、最後までお読みいただきありがとうございます。
著者
和氣美枝(わき・みえ)
1971年生まれ。一般社団法人介護離職防止対策促進機構(KABS)代表理事でワーク&ケアバランス研究所主宰者。マンションディベロッパーに勤めていた32歳のときに母親がうつ病、ついでアルツハイマー型認知症を発症し、それまで食事から洗濯、掃除とすべてを母親に任せっ切りだった著者は母親の介護をしなければならないことになり、自身も「介護離職」をしてしまう。
離職後、経済的、精神的、そして肉体的な負担が増えることを体験し、働きながら介護をする大切さを痛感する。
同時に、両立させるための情報が一元的に入手しにくい実情も知り、働きながら介護をする人たちの情報交換や発信の場として、2013年から「働く介護者おひとり様介護ミーティング」を主宰し2014年7月にはワーク&ケアバランス研究所を、2016年1月に一般社団法人介護離職防止対策促進機構を立ち上げ、「働く」と「介護」両立の啓蒙活動を展開している。2016年5月現在で介護歴は13年目。
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